東南アジア5カ国の女性アイドルグループ特集!(2022年6月)

世界の音楽
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今回は、東南アジア5カ国(ベトナム・マレーシア・フィリピン・インドネシア・タイ)の女性アイドルグループについて紹介します。東南アジアのアイドルの沼は、想像以上に深くて楽しい!この記事が、皆さんのアイドル愛を深める一助となれば幸いです。

※アイドルというよりガールズグループという言葉の方が適切なグループもあるかもしれませんが、長いのでまとめてアイドルと言います。
※この記事の情報は、執筆時点(2022年6月)のものです。

東南アジアの女性アイドルグループ160組以上を集めたプレイリスト!

東南アジア5カ国(ベトナム・マレーシア・フィリピン・インドネシア・タイ)の女性アイドルグループを、メジャーなアイドルから地下アイドルまで、新人アイドルからベテランアイドルまで幅広く網羅したプレイリストを作りました!

まだまだ私も未知のアイドルがたくさんいるはずなので、皆様も「このアイドルのこの曲入れるべし!」という推しアイドル・推し曲ありましたらご連絡ください。もちろん、今回取り上げた5カ国以外の東南アジアアイドルに関する情報もお待ちしています。(シンガポール・カンボジア・ネパール・ブルネイ・ラオス・東ティモール)あと、2000年以前のアイドルは途中で力尽きて中途半端にしか入っていないので、その辺りも詳しい人がいたら追加していきたいです♪

プレイリストの構成

・ベトナム:3組(LIME〜Niji Universe Inc)
・マレーシア:9組(DOLLA〜M-Girls)
・フィリピン:25組(G22〜Japh Dolls)
・インドネシア:40組(Cherrybelle〜Shojo Complex)
・タイ:87組(Sweat16!〜Paintbrush)

曲順は、何とな〜くコンセプトと年代が近しいものを固めたつもりですが、「この曲好きだから贔屓して、前の方におこう!(または、あえて後ろの方におこう!)」といった謎の采配があるので、まあ結局は適当です笑

こだわりポイントとしては、インドネシアのグループShojo Complexの”Love Attention”と、タイのグループSweat16!の”มุ้งมิ้ง”という同じメロディーの二曲を聴き比べられるように配置したことです!気が利くでしょ?

また、AKBの姉妹グループ(MNL48など)の曲は、AKB48のカバー曲ではなく、各国特有のオリジナル曲を入れました。

プレイリストの中でナマサヤが好きな曲

LIME-Take It Slow(ベトナム)/De Fam-With You(マレーシア)/G22-BANG(フィリピン)/Cherrybelle-Pura Pura Cinta(インドネシア)/PiXXiE-เด็ด(タイ)

ベトナム

ベトナムの女性アイドル事情

ベトナムは今回ご紹介する国の中でも、アイドル文化があまりまだ盛んではない国。2018年にホーチミンで結成したAKBの姉妹グループ、SGO48も2021年に解散してしまいましたし・・。アイドルが生き残るには過酷な環境かもしれません。

だからこそ、そんな中でも頑張るアイドルを応援したい!!
2016年デビューのグループLipBは、ベトナムでも比較的有名なグループのようです。メインヴォーカルYoriは2019年に日本デビューしていて、LipBのデビュー曲”Love You Want You”を日本語でセルフカバーしています。

ベトナム初の日本式アイドルグループNiji Universe Inc.は、2022年に代々木公園で行われたベトナムフェスティバルに出演していました。ベトナムと日本の架け橋を目指すPolarisは、かなりの個性派。「綿のように疲れる日々」、「コロナあははははは!」と言った謎の曲名と歌詞が面白い!愛されるアイドルはツッコミどころがあるものです。

その中でも特に今回は、私の推しアイドルLIMEを覚えて帰ってください!!

ベトナムの注目アイドルLIME

この、親しみやすいメロディーと、ダサ可愛いダンスが大好き!!何回もリピートしたくなる中毒性がある曲です。このデビュー曲”Take It Slow”は、ベトナム語バージョンだけでなく、韓国語バージョンもあります。

2015年デビューのベトナム出身アイドルLIME。韓国とベトナムが共同制作したベトナムのオーディション番組「VK POP SUPER STAR」で勝ち残った4人で結成されたグループで、韓国で活動していました。「ベトナムから来たWonderGirls(韓国の4人組アイドル)」とも呼ばれ、韓国の音楽番組に出演していましたが、現在は残念ながら活動していないようです。

マレーシア

マレーシアの女性アイドル事情

90年代のSWVやTLC、Destiny’s ChildといったアメリカのR&B系女性グループの影響は東南アジアでも大きかったようですが、マレーシアもその例外ではなく、90年代頃にはFemininやEliteといったR&B系のガールズグループが人気でした。その系譜を受け継ぎ、2015年にデビューしたR&B系トリオグループDe Famも、パワフルでかっこいい楽曲で人気を博しました。

そんな中、最近ではKpopアイドルの要素を取り入れたグループが続々と活躍し始めています。2019年デビューのDolla、2021年にデビューしたNONAやCassiaなどなど。

また、個性的なグループとしてはM-Girlsも。中華系のグループで、2001年のデビューから2017年の活動休止までほぼ毎年、旧正月のお祝いの歌をリリースするおめでたいグループです。

M-Girlsに限らず、先ほど紹介したDe FamやDollaも、イスラムの断食明け大祭(レバラン)にまつわる曲を歌っていたりするので、各民族の行事をガールズグループが歌で盛り上げるのは、多民族国家のマレーシアらしい特徴だと思います。

マレーシアの注目アイドルDOLLA

マレーシアの注目アイドルとして、DOLLAをご紹介します。2019年、Universal Music Malaysiaからデビュー。メンバーの二人はマレー系、二人は中華系というメンバー構成です。リリース曲は、ほぼ全てマレー語と英語の二つのバージョンで歌う点はマレーシアアイドルとしての強みだと思います。

ガールクラッシュ系のコンセプトのため、Black Pinkのパクリでは!?とデビュー当初は批判もあったようですが、2021年・2022年にはマレーシアの音楽賞で新人賞を受賞するなど、人気と評価が高まっています。女性のエンパワーメントを高め、マレー音楽界の保守的なイメージを打ち破るDollaの活躍に今後も乞うご期待★

フィリピン

フィリピンのアイドル事情

フィリピンのアイドルは本当に歌がうまい!!色んなステージやレコーディングの動画を漁っていると、これ本当に生歌!?とびっくりするような安定感と幅広い音域に驚かされます。2001年にデビューした4人姉妹のグループ4th Impactは、イギリスのオーディション番組The X Factorsにも出場するほどの実力。

最近ではフィリピン出身のボーイズグループSB19が世界的にも人気が高まっていますが、2021年12月にはその妹分KAIAがデビュー。SB19とKAIAは、韓国のレーベルSHOWBT Entertainment所属。また、2022年4月にデビューしたDIONEは、韓国のレーベルFirstOne Entertainmentからデビューと、韓国レーベルからデビューしてフィリピンで活躍するアイドルの勢いが止まりません!

一方、Jpopアイドルの影響が感じられるグループとしては、2018年にデビューしたMNL48や、日本-フィリピンハーフのメンバーにより構成されるJaph DollsやR Rulesがいます。また、Ppop Generationは45人のメンバーを擁する大所帯アイドルかつ3つのグループに分かれて活動しており、活動スタイルはAKBの影響を受けていると言えるでしょう。MNL48のサブユニット、Baby Blueはヒップホップ・R&B系のコンセプトで、可愛いビジュアルとかっこいい楽曲のギャップが素晴らしい!

フィリピンの注目アイドル①G22

2022年2月にデビューした4人組アイドルG22。歌唱力・ダンス・ビジュアルのレベルの高さに驚きました。ソロ歌手として活躍していたメンバーもおり、実力派揃い。G22は世界に通用するアイドルになることでしょう!

フィリピンの注目アイドル②BINI

2021年にデビューした8人組グループBINI。スターハントアカデミーというオーディションプログラムで選ばれたメンバーで結成されました。ここに掲載したキャッチーなプレデビューソング”Da Coconut Nut”は韓国の音楽制作グループとフィリピンの作曲家が共同で制作したそう。リリースされる楽曲ごとに雰囲気が異なるので、BINIの色んな側面を見られるのも魅力の一つかと思います!

インドネシア

インドネシアのアイドル事情

インドネシアでは、2011年頃にCherrybelleやSuperGirliesなどの人気グループが乱立した第一次アイドル戦国時代がありました。その後、各グループの解散等によりアイドルブームは一時落ち着いたものの、2020年前後を境にデビューするアイドルが再び増えてきています。

やはり他の東南アジア諸国同様、インドネシアでのBlackPink人気も凄まじく、ガールクラッシュ系のGlassやBLITZEN、ガールクラッシュ系コンセプトにインドネシアの大衆音楽ダンドゥットの要素を取り入れたByoodが立て続けにデビュー。Sparkgirlsは、メンバーは全員インドネシア人ですが、インドネシア・マレーシア両国でデビューしています。

Jpopアイドルをコンセプトにしたグループとしては、やはりJKT48が有名どころ。コロナ禍でメンバー大リストラのニュースなどありましたが、オリジナル曲をリリースするなど頑張っています。また、吉本クリエーティブインドネシアからデビューしたShojo Complexも活躍中。Kohi Sekaiはシンプルに歌がうまい!!その他、NekodachiやLuSca、Minerva Landなど地下アイドルも徐々に増えてきています。

インドネシアアイドルの変遷や、私の好きなアイドルについては、以下の記事で詳しく紹介していますので、併せてお読みいただけると嬉しいです!

インドネシアの注目アイドルStarBe

2019年にデビューした4人組アイドルStarBe。初めはガールクラッシュ路線だったのですか、ガールクラッシュ系アイドルがインドネシアで増えすぎたこともあり(!?)、最新曲Cheesecakeでは明るくポップな曲調を披露しています。個人的にこの可愛い路線で頑張ってほしいです!

タイ

タイのアイドル事情

タイは、今回調べた国の中で一番アイドルの多様化が進んでいます。韓国や日本のアイドルの要素を取り入れたアイドルはもちろん、FEVERのように本格的なシティポップを歌うグループ、AKIRA-KURØ やDEADKATのようなラウド系アイドル、Rose Quartzといった多国籍アイドルなど、他の東南アジアでは中々見られないようなコンセプト・構成のグループがたくさんいて、タイのアイドル界の成熟ぶりが窺えます。

また、他の東南アジアのアイドルとは比べものにならないほど、日本人のファン層も厚く、日本語の情報も多いです。タイアイドルについて最近知り始めたばかりの私があれこれ言うのはおこがましいので、ここではタイアイドルについて日本語で発信されている有識者の方々を、勝手にご紹介させていただきます!

まずは、タイポップス探索家の山麓園太郎さん。2022年2月のTBSラジオ「アフター6ジャンクション」の「タイのアイドル特集」でタイアイドルについて紹介されていました。ブログも併せて読むと、タイアイドルの変遷やレーベルのことが詳しく知れてとーっても面白いです。

お二人目は、YouTubeでタイアイドルについて紹介しているKanonさん。地下アイドルを動画で紹介していたり、Twitterではダンスをコピーされていたりと、タイアイドルへの愛が溢れています。

三人目は、Completely Charming!さん。この方のTweetは、タイを中心とした様々な国のアイドル情報が満載です!タイアイドルの情報を知りたい方は是非、フォローをお勧めします♪

タイの注目アイドル①4EVE

2020年デビューの7人組ガールズグループ4EVE。STAMPらが審査員を務めたオーディション番組Girl Group Starにより選ばれたメンバーで結成しました。”Oohlala!”や”Booty Bomb”のようなガールクラッシュ系の曲も、”TEST ME”のような甘い曲も、全部4EVE色にしてしまう多才なグループです。

2022年5月にオンライン開催されたタイフェスティバルで、日本人タイポップス勢が4EVE出演に湧いていたのを見て、日本人ファンもかなり多いと感じました。また、メンバーのHannahはラオスでも有名らしく、ラオスでのファンも獲得しているかもしません!

タイの注目アイドル②PiXXiE

PiXXiEは、曲のセンスが優勝です!!可愛いし、歌もラップもうまくて推せるーー!私が絶賛はまり中のグループの一つ。PiXXiEは2021年にデビューした3人組グループ。メンバーはTik TokやインスタのDMなどでスカウトされたという、デジタル世代のアイドルです。

プレイリストを聴きながら感じたこと

•コンセプトが固定されておらず、色々試しながら探り中のアイドルも多い(ファンにとっては、いろんな一面を見れるからそれはそれでありがたいよね!)

•BlackPinkのようなガールクラッシュ系アイドルは各国で共通して人気(ベトナムはどうなんでしょう?調べきれず…)

•タイのアイドルの多様化が凄まじい

•もちろんどの国も歌上手いんだけど、フィリピンのアイドルの歌のうまさは、 頭一つ抜けてる。

•マレーシア、フィリピンは英語で歌うアイドルも多い。

•タイ、インドネシアでは地下アイドルが続々増えている。そしてみんな日本語上手!

最後に

今回、気軽な感じで記事の執筆とプレイリスト作成を始めたのですが、想像以上に沼は深くて、沼にハマるどころか鼻まで浸かってしまい呼吸困難になりながら、何とか記事を書き終えましたよ。

2022年はきっとまだ「東南アジアアイドルの序章」に過ぎなくて、今後もどんどん魅力的なアイドルが出てくるだろうと思います。そうなった時に私は色んな国のアイドルを追いきれるのか!?どうなのか!?ぜひ未来にこの記事を読んでいる皆さん!この記事にコメントまたはSNSにDMいただく、もしくは皆さん自身で発信して東南アジアアイドルに関する日本語の貴重な情報を随時アップデートいただけると、あなたのことが大好きになります(突然キモ〜)

どんな国•時代•コンセプトのアイドルも、全て尊い!!

お読みいただきありがとうございました。

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