私は、都内のミャンマーコーヒー店を1店舗しか知らない。
今回はその、唯一無二でお気に入りのお店、アウンコーヒーを紹介したい。
アウンコーヒーで注文したもの
アウンコーヒーには、これまで2回行ったことがある。
1回目に頼んだものは、こちら。

茹だる暑さの8月昼。写真のとおりフラペチーノ的なものを頼んだ。(サヌイマキンスムージーというらしい)クリームたっぷりで、美味しそうでしょ?
初めて訪れるカフェで、スタンダードなホットコーヒーを頼まずに、フラペチーノを頼むのは、自分でも邪道だと思った。でも、こんな暑い日に、冷たくて美味しそうなドリンクを無視する訳にはいかない。
そんなことを思ってフラペチーノ風の飲み物を注文したら、なんと、ホットコーヒーもセットでついてきた。「初めて来たカフェでフラペチーノを頼むヤツ」の気持ちを見透かされているのか!?なんて気が利くカフェなんだ!
さてさて。2回目に来訪した時に頼んだのはこちら。

たしか、本日のコーヒーだったかな。コーヒーは好きだけど、実はコーヒーの種類とかよく分かってないのです。味がどう、とか渋みがどう、とかコーヒー通な味の感想を言えず、すみません。
ただお伝えしたいことは、カップのビルマ語の丸みがとっても可愛い!ということと、こじんまりした店内の雰囲気がとても落ち着く!ということ。
店内は2階建てになっていて、1階で注文して2階で飲むスタイル。(1階でもたぶん飲めます)
2021年に、2回訪れた時はどちらも、混みすぎず、でもお客さんも3,4組いて静かすぎず、カフェの理想の居心地でした。
あ、あとお伝えしたいことがもう一つ!デザートも充実してて美味しい。写真撮り忘れましたが、もち米のケーキ、とても好みでした。
隣のお客さんの会話に聴き耳
都内でも珍しいミャンマーカフェに訪れるお客さんは、きっと①珍しいもの好きの情報のアンテナが高い人か、②高度なカフェ巡りニスト、あるいは③ミャンマー通の人、だろうと推測される。
自分はどこに分類されるかと言うと、①珍しいもの好きの情報のアンテナが高い人だなぁ(自分で言うな!)と、自負していたところ。隣の席に座っていた男女のペアの会話が、耳に入ってきた。彼らはどうやら、③ミャンマー通の人に分類されるタイプの男性客とそのお友達のようだ。
男性は、ミャンマーから数週間前に日本に帰国したと話している。ミャンマー政府に、貯金を巻き取られたこと、知り合いのミャンマー人が拘束されているという恐ろしい話を、普通に世間話をするぐらいのテンションで淡々と女性に語っていた。
ミャンマーでは、2021年2月に国軍が軍事クーデターで実権を把握して以来、それに反発する多くの市民らが抗議デモで命を落としたり、自由を奪われている。
家に帰って、ミャンマーのことを調べていたら、こんな記事を見つけた。そして確信した。お店で隣に座っていたひとは、この記事を書いた人だ。
クーデターなんて、遠い国のお話だと思っていた。けれど、お隣のお客さんは自らの目でその光景を見て、恐ろしい経験をしてきたのだ。そう知ると、ミャンマーに関するニュースが現実味を帯びて感じられた。
ああ、ミャンマーから遠く離れた日本という地で、ミャンマーコーヒーを安心して飲める幸せ。とてもありがたいことだ。
力で他人を制圧しようとする軍人たちに、一杯の美味しいコーヒーを分けてあげたい。「ちょっと一息コーヒーでも飲みながら、落ち着いて考えようよ。力で他人の自由を奪って、あなたの人生、それで満足?」って。
もちろん、コーヒーの差し入れは、制圧されている人達にも。「何も怖がらなくていいよ、あなたの自由は誰にも奪えないから安心して」って。
そんなふうなことを出来るといいな。今の私に、そんなことをする勇気もパワーもないけど。何かできることがあるとしたら、日本にも美味しいミャンマーコーヒーを飲める場所があるってことをこの記事を通して伝えて、より多くの人がミャンマーに関心を持つきっかけをお裾分けするぐらいかしら。微力ですけれども。
まあ、ミャンマーの政治がどうとかいうことを抜きにして、本当に居心地の良い素敵なカフェなので、是非行ってみてください😄
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