Music Awards Japan2025におけるインドネシアポップス

インドネシアポップス
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2025年、日本発の国際音楽賞「Music Awards Japan」(MAJ)が新たに始まり、アジア音楽への注目が高まりつつある(と勝手に感じている)昨今。

インドネシアポップスの波も遂に日本に到来か!?と、一人ニヤニヤしております。この記事ではMAJ2025のエントリーまたは受賞を果たしたインドネシアポップス4作品をご紹介します。

MAJにおけるアジア音楽

2025年に新たに始まった日本発の国際音楽賞「Music Awards Japan」(MAJ)。

全62部門もの賞が設けられ、音楽人5000人が受賞作品を選ぶと言うスケールの大きさ。そして、日本の音楽を讃える賞のみならず、世界でヒットした日本の音楽を選ぶ”TOP GLOBAL HIT FROM JAPAN”や、海外作品を選ぶ「海外楽曲カテゴリー」もあり、日本と海外を繋ぐグローバルな音楽賞となっています。

中でも私がMusic Awards Japanならではだと感じたのが、日本以外のアジア音楽にも焦点を当てている点です。主要6部門の中に「最優秀アジア楽曲賞」というカテゴリーがあったり、「Chinese Popular Music特別賞」や「Thai Popular Music特別賞」といったアジアの国別のカテゴリーがあったりと、MAJがアジアの音楽賞をリードしていく存在を目指していることが分かります。

これまで世界から注目を集めていたアジアの音楽賞といえば韓国のMAMA Award。MAMA Awardでも、”FAVORITE NEW ASIAN ARTIST”賞など、韓国以外のアジア音楽を対象としたカテゴリーもありました。ただ、MAMAの受賞アーティストのほとんどが韓国アーティスト。JO1やME:Iなど日本のアーティストが受賞することもありましたが、そのほかの東アジア、東南アジアのアーティストが受賞したことはほぼなかったのではと思います。

そんな中、MAJはアジアの多様な楽曲にスポットライトが当たるようなカテゴリー構成となっており、よりアジア各国、世界各国からの話題を呼びやすいのではないかと思います。(2025年のMAJは、「最優秀アジア楽曲賞」の対象国を中国、韓国、タイ、インドネシア、ベトナム、フィリピンの6カ国としており、選ばれていないアジア諸国からの波紋を呼ばないかは勝手に心配しておりますが。)

ぜひ、MAJがアジアの音楽界、世界の音楽界から注目される音楽賞になると良いなとワクワクしております!

MAJ2025におけるインドネシアポップス

日本のみならず、アジアの様々な楽曲にスポットライトを当てるMAJ。MAJ2025では、「最優秀アジア楽曲賞」のエントリー作品3曲、「Indonesian Popular Music特別賞」の受賞作品の合計4曲のインドネシアポップスが取り上げられました。

最優秀アジア楽曲賞エントリー作品

「最優秀アジア楽曲賞」は、「アジアでヒットしたアジア楽曲を讃える賞 」。

エントリー曲は「日本を除いたアジア各国/地域の2024年の年間チャート上位3曲をエントリー作品とする」という条件で、第1回MAJでは、東アジアおよび東南アジアの国々(韓国、中国、インドネシア、フィリピン、ベトナム、タイ、マレーシア、シンガポール)が対象とのこと。

「最優秀アジア楽曲賞」にエントリーされたインドネシアポップスは、Bernadyaの”Satu Bulan”、Juicy Luicy・Adrian Khalifの”Sialan”、Lyodraの”Pesan Terakhir”の3曲です。

対象国8ヶ国×各国3曲のエントリー作品計24曲のうち、ノミネート作品に選ばれたのは6曲。インドネシアポップスとしては、Bernadyaの”Satu Bulan”がノミネート作品に選ばれました。惜しくも、「最優秀アジア楽曲賞」は韓国アイドルaespaの”supernova”が受賞し、インドネシアポップスは受賞を逃してしまいましたが、今後インドネシアポップスが「最優秀アジア楽曲賞」を受賞する未来もそう遠くないのではないかと思います。

「最優秀アジア楽曲賞」のエントリー曲の公式プレイリストはこちら。

インドネシアポップスがMAJにエントリーされたことは、インドネシアの国内メディアでも報じられていました。(インドネシアのメディアDetikの記事)さっそくインドネシアでも注目される音楽賞となりそうな予感、大。

ここからは、「最優秀アジア楽曲賞」のインドネシアポップスのエントリー作品3曲を1曲ずつご紹介します!

Satu Bulan-Bernadya

“Satu Bulan”は、先ほども記載した通り、インドネシアポップスのエントリー作品3曲のうち、唯一ノミネート作品としても選ばれた曲。歌手のBernadyaは、インドネシアの音楽賞AMI awardで2023年に新人アーティスト賞にノミネートされ、2024年に最優秀アルバム賞など3冠を受賞した今勢いのある大型新人。

“Satu bulan”はインドネシア語で1ヶ月という意味。恋人と別れてから1ヶ月後の複雑な心境を歌った曲です。

“Satu Bulan”では、透明感のあるピュアな歌声が素敵ですが、Bernadyaが注目を集めるきっかけとなったThe Voice Kids Indonesiaというオーディション番組ではパワフルな歌声を披露しています。

Sialan-Juicy Luicy,Adrian Khalif

”Sialan”とはインドネシア語で「不幸な人」や「ちくしょう!」という嘆きを表す意味のようで、こちらも失恋の曲。

Juicy Luicyは5人組バンド。曖昧な感情をセンチメンタルに歌い上げるイメージを勝手に持っております。Adrian Khalifは、Juicy Luicyはじめ、Dipha Barusなど様々なアーティストとのコラボ作品が多いアーティストです。

この曲のパフォーマンス動画もすごくいいんですよね。↓パフォーマンス動画の再生回数が8000万回(2025年5月)と、MVの再生回数を上回っているのは不思議なのですが、それだけ素敵なパフォーマンスです。女性歌手のMahaliniがパフォーマンス動画に特別出演しているというのも再生回数を集めた理由かもしれません。こういうコラボが自由かつ頻繁に行われるのも、インドネシアポップスの良いところ。

Pesan Terakhir-Lyodra

インドネシアのオーディション番組Indonesian Idol2020優勝者のLyodraによる、”Pesan Terakhir”(インドネシア語で「最後の願い」という意味)。こちらも失恋の曲ということで、インドネシアはやはり失恋のバラード曲が多いな…とつくづく思います。

この曲のMVの再生回数は2025年5月現在1.6億回と、「最優秀アジア楽曲賞」を受賞した韓国アイドルaespaの”supernova”に引けを取らない再生回数。さすが人口世界4位の大国インドネシア。数で他のアジア圏の音楽を凌駕していく勢いを持っています。

Indonesian Popular Music特別賞

インドネシア楽曲のみに送られる「Indonesian Popular Music特別賞」は、「インドネシアの音楽賞「Anugerah Musik Indonesia(AMI AWARDS)」において、最優秀楽曲賞またはそれに相当する賞を受賞した楽曲を受賞作品とする」賞だそうです。AMI2024において最優秀賞を受賞したSalma Salsabilの”Bunga Hati”が、MAJ2025の「Indonesian Popular Music特別賞」に選ばれました。

Bunga Hati-Salma Salsabil

Salma Salsabilも、先ほど紹介したLyodraと同じくオーディション番組Indonesian Idolの優勝者。Bunga Hatiとは、インドネシア語で「心の花」という意味。かつて好きだった人と再会し、期待を膨らませる様子を描いた楽曲です。MVがレトロな感じでおしゃれですね。

上記3曲は失恋のバラード曲が続いたので、この曲はまだ希望が持てる曲でよかったです(笑)

最後に

「Music Awards Japan」は、日本の楽曲を世界に広めるとともに、日本以外のアジア諸国の音楽が日本国内でより一層注目されるきっかけにもなる可能性を秘めた素敵な音楽賞だと思います。そうやって、いろんな国や地域の音楽が競い刺激を受けあうことで、日本や世界の音楽の発展に繋がっていくことでしょう。

私はたまたまインドネシアポップスを長らく追っているので、この記事では特にインドネシアポップスに焦点を当てましたが、今回AMJを受賞したあらゆる世界中の音楽を讃えたいと思います。

今後もこの賞が続き、発展していくことをとても楽しみにしています!